現役の事業所運営者が書く、障害福祉の経営誌

日中サービス支援型とは
人員基準と報酬を
基本型と比較して整理する

最終更新|制度基準日
執筆:福祉経営ナビ編集部
監修:徳永 崇志(現役の就労継続支援B型事業所運営者)
結論

日中サービス支援型指定共同生活援助は、常時介護を要する利用者に対する類型です。日中も共同生活住居で、常時の支援体制を確保しながら支援を行います(運営基準第213条の2)。基本型(通称・介護サービス包括型)との違いは3点です。世話人の配置基準は、利用者数を5で除した数以上です。共同生活住居ごとに夜間支援従事者を1人以上置くことが人員基準そのものです。指定短期入所(併設事業所または単独型事業所に限る)の同時実施が、実施主体の要件になっています。

基本報酬にも差があります。日中サービス支援型共同生活援助サービス費(Ⅰ)は、区分3の524単位から区分6の997単位までの4区分のみです。区分1・区分2の設定はありません。基本型のサービス費(Ⅰ)は、区分3の297単位から区分6の600単位までで、区分1以下・区分2もあります。日中サービス支援型はこれと比べて、およそ1.7倍から2倍の水準です(令和8年6月施行分)。共同生活住居の入居定員が21人以上になると、所定単位数は100分の93に下がります。

根拠:厚生労働省「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」・厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」(令和8年6月施行分)
目次

日中サービス支援型は、日中も共同生活住居で支援する類型

日中サービス支援型指定共同生活援助は、常時介護を要する利用者に対する類型です。日中も共同生活住居で、常時の支援体制を確保しながら支援を行います。

運営基準第213条の2は、この類型を指定共同生活援助の一種と定義しています。要件は「常時の支援体制を確保した上で行われる相談、入浴、排せつ若しくは食事の介護その他の日常生活上の援助」を行うことです。共同生活援助の一般規定(第207条)には「常時介護を要する者」「常時の支援体制」という文言がありません。この2つの語が、日中サービス支援型を定義づける核になっています。

比較の相手になる類型は、現場で「介護サービス包括型」と呼ばれています。ただし、これは行政・実務上の通称です。運営基準の条文上は、単に「指定共同生活援助」と定められているだけです。「介護サービス包括型」という語は、条文には出てきません。この記事でも「基本型」と表記します。

夜間支援従事者を毎晩1人以上置くことが人員基準になっている

日中サービス支援型は、共同生活住居ごとに夜間・深夜を通じて夜間支援従事者を1人以上置くことが、人員基準そのものとして定められています。

夜間支援従事者とは、夜間・深夜の時間帯に勤務する世話人または生活支援員のことです。宿直勤務はここに含まれません。基本型の条文(第208条)には、この必置規定がありません。基本型で夜間の体制を評価する仕組みは、任意の加算での対応です。必置の人員基準と任意の加算は性質が違うので、混同すると求人票の職種設計を誤ります。

項目日中サービス支援型基本型
夜間支援従事者の必置あり(共同生活住居ごとに1人以上)なし
位置づけ人員基準そのもの任意の加算で対応
宿直勤務の扱い夜間支援従事者には含まれない―

世話人は5対1。基本型の6対1より手厚い

世話人の配置基準は、日中サービス支援型が利用者数を5で除した数以上、基本型が6で除した数以上です。常勤換算方法で数える点はどちらも同じです。

生活支援員とサービス管理責任者の算定式は、日中サービス支援型と基本型で共通です。生活支援員は、障害支援区分3・4・5・6に該当する利用者の数を、それぞれ9・6・4・2.5で除した数の合計以上を配置します。サービス管理責任者は、利用者30人以下で1人以上です。31人以上は、30人を超えて30人または端数を増すごとに1人を加えます。

職種日中サービス支援型基本型
世話人利用者数÷5以上利用者数÷6以上
生活支援員区分3〜6の利用者数を9・6・4・2.5で除した合計以上同じ算定式
サービス管理責任者30人以下1人以上、31人以上は+30人ごとに1人同じ算定式

サービス管理責任者の配置数は、共同生活援助を含む複数のサービス種別で共通の考え方が使われています。区分ごとの配置式と欠如減算を一覧にした早見表を用意しました。

関連する実務資料
早見表

サービス管理責任者 配置数と欠如減算の早見表

共同生活援助を含むサービス種別ごとの配置式と、欠如したときの減算を1枚にまとめています。

資料を見る →

指定短期入所の同時実施が必須

日中サービス支援型を行う事業者は、同時に指定短期入所を実施することが実施主体の要件です。運営基準第213条の7が定めています。

対象になるのは、指定短期入所のうち併設事業所として行うものか、単独型事業所として行うものに限られます。この同時実施義務は日中サービス支援型に固有の要件です。基本型にはこの義務がありません。開設を検討する場合は、グループホーム側の人員・設備だけでなく、短期入所側の人員・設備もあわせて確保できるかを先に確認する必要があります。

なお、地域連携推進会議の開催と外部評価の受け入れも日中サービス支援型の運営基準に定められています。ただし、この規定は基本型(第210条の7)にも同一の内容があります。日中サービス支援型だけの義務ではなく、共同生活援助の全類型に共通する義務です。

基本報酬は区分3から区分6の4区分。基本型のおよそ1.7倍から2倍

日中サービス支援型共同生活援助サービス費(Ⅰ)は、区分3から区分6までの4区分だけです。区分1・区分2の設定はありません。

令和8年6月施行分の単位数は次のとおりです。1日につきの単位数で、世話人配置5対1の場合にあたります。

サービス費区分3区分4区分5区分6
(Ⅰ)通常524単位771単位860単位997単位
(Ⅱ)体験利用672単位938単位1,028単位1,168単位

区分1以下・区分2が出てくるのは、利用者が日中を共同生活住居以外の場所で過ごす場合です。この場合は所定単位数に代えて、次の単位数を算定します。

場合区分1以下区分2区分3区分4区分5区分6
日中を住居以外で過ごす場合253単位270単位407単位539単位627単位765単位

基本型のサービス費(Ⅰ)(世話人配置6対1)は、区分1以下171単位から区分6の600単位まで、区分1以下・区分2を含む6区分です。日中サービス支援型の通常のサービス費(Ⅰ)と並べると、次のとおり基本型のおよそ1.7倍から2倍の水準になります。

比較項目日中サービス支援型基本型
世話人配置5対16対1
夜間支援従事者必置必置規定なし
サービス費(Ⅰ)区分6997単位600単位
サービス費(Ⅰ)区分3524単位297単位
区分1以下・区分2通常のサービス費(Ⅰ)には無い171単位・188単位

福祉・介護職員等処遇改善加算の加算率は、日中サービス支援型と基本型で同じ率が適用されます。外部サービス利用型だけがより高い率です。処遇改善加算の区分や年間の手続きは令和8年度の処遇改善加算にまとめています。

定員と設備の上限。入居定員21人以上は単位数が下がる

共同生活住居は原則2人以上10人以下です。住居ごとの独立性が確保され、利用者の支援に支障がない場合に限り、1つの建物に複数の共同生活住居を置けます。この場合、建物全体の入居定員は20人以下です。入居定員が21人以上になると、所定単位数は100分の93に下がります。

設備基準の骨格は日中サービス支援型と基本型でほぼ同じです。立地は住宅地または住宅地と同程度に交流の機会がある地域で、入所施設や病院の敷地外に置きます。既存の建物を使う場合は入居定員を20人まで広げられる特例があり、都道府県知事が特に必要と認めたときに限り30人まで認められます。改築の特例でも上限は30人です。ユニットの入居定員は2人以上10人以下、居室は原則1人で7.43平方メートル以上です。

区分入居定員
共同生活住居1つ2人以上10人以下
複数住居を置く建物全体20人以下
既存建物の特例20人以下(知事特認で30人以下)
改築の特例30人以下

減算の対象になる入居定員の水準を一覧にします。

場合所定単位数に乗じる割合
共同生活住居の入居定員が21人以上100分の93
一体的に運営されている複数住居の入居定員合計が21人以上(上記に該当するものを除く)100分の95

なお、基本型の運営基準には本体住居とは別の場所で運営する「サテライト型住居」の規定が置かれています。日中サービス支援型の設備基準(第213条の6)には、この規定がありません。

要点の整理
世話人の配置基準
利用者数を5で除した数以上(常勤換算)。基本型は利用者数を6で除した数以上
夜間支援従事者
共同生活住居ごとに夜間・深夜を通じて1人以上を必置(人員基準そのもの)。基本型に必置規定はない
実施主体の要件
指定短期入所(併設事業所または単独型事業所に限る)の同時実施が必須
基本報酬(サービス費(Ⅰ)、令和8年6月施行分)
区分3の524単位から区分6の997単位までの4区分のみ。基本型は区分3の297単位から区分6の600単位まで(区分1以下・区分2あり)
入居定員の上限
共同生活住居は原則2人以上10人以下。入居定員が21人以上になると所定単位数は100分の93
制度基準日2026.06.01

よくある質問

Q. 日中サービス支援型と基本型(介護サービス包括型)の違いは何ですか?
A. 世話人の配置、夜間支援従事者の必置、指定短期入所の同時実施義務の3点が違います。世話人は日中サービス支援型が利用者数÷5以上、基本型が利用者数÷6以上です。夜間支援従事者は、共同生活住居ごとに1人以上を置くことが日中サービス支援型の人員基準そのものです。基本型にはこの必置規定がありません。日中サービス支援型は、指定短期入所を併設事業所または単独型事業所として同時実施することも実施主体の要件です。
Q. 夜間支援従事者は加算ですか?
A. いいえ、加算ではなく人員基準そのものです。日中サービス支援型では、共同生活住居ごとに夜間・深夜を通じて1人以上の夜間支援従事者を置きます。これは運営基準第213条の4第2項が定める人員基準です。宿直勤務は含まれません。基本型にはこの必置規定がなく、夜間の体制は任意の加算で評価する仕組みになっています。両者は性質が異なります。
Q. 世話人の配置基準は何対何ですか?
A. 日中サービス支援型は利用者数を5で除した数以上、基本型は6で除した数以上です。常勤換算方法による基準で、いずれも生活支援員・サービス管理責任者は別の算定式で配置します。生活支援員は、障害支援区分3〜6の利用者数を区分ごとの除数で割った合計です。サービス管理責任者は、利用者30人以下で1人以上、31人以上は端数を増すごとに1人を加えます。この2職種の算定式は日中サービス支援型と基本型で同じです。
Q. 日中サービス支援型は短期入所を必ず併設しなければなりませんか?
A. はい、指定短期入所の同時実施が実施主体の要件です。対象になるのは、指定短期入所のうち併設事業所として行うものか、単独型事業所として行うものに限られます。この同時実施義務は日中サービス支援型に固有の要件で、基本型・外部サービス利用型にはありません。開設を検討する際は、短期入所側の人員・設備をあわせて確保できるかを先に確認する必要があります。
Q. 基本報酬に区分1・区分2はありますか?
A. 通常のサービス費(Ⅰ)にはありません。区分3から区分6までの4区分だけです。区分1以下・区分2が出てくるのは、利用者が日中を共同生活住居以外の場所で過ごす場合で、所定単位数に代えて別の単位数を算定します。この場合は区分1以下253単位から区分6の765単位までの6区分になり、通常のサービス費(Ⅰ)より低い水準です。
Q. 入居定員が多いと基本報酬は下がりますか?
A. はい、入居定員21人以上で所定単位数は100分の93に下がります。単独の共同生活住居ですでにこの93%の対象になっている場合を除き、一体的に運営されている複数住居の入居定員合計が21人以上になるときは100分の95が適用されます。共同生活住居1つの定員は原則2人以上10人以下です。既存の建物を使う特例でも、都道府県知事が特に認めたときに限り30人までです。
この記事の根拠資料
1.
2.
厚生労働省(e-Gov法令検索)
世話人・生活支援員・サービス管理責任者・夜間支援従事者の配置基準を確認・2026年08月19日確認
4.
厚生労働省(e-Gov法令検索)
指定短期入所の同時実施義務を確認・2026年08月19日確認
5.
厚生労働省(e-Gov法令検索)
地域連携推進会議・外部評価が共同生活援助の全類型共通の規定であることを確認・2026年08月19日確認
6.
厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部/こども家庭庁支援局障害児支援課
PDF14ページ「共同生活援助サービス費」で日中サービス支援型・基本型の単位数を確認・2026年08月19日確認
7.
厚生労働省 法令等データベースサービス
区分1以下〜区分6の細分区分(住居以外で過ごす場合)と入居定員21人以上の減算割合を告示原文で確認・2026年08月19日確認
最終確認:2026.08.19

この記事の更新履歴

2026.08.19初回公開
執筆・監修
徳永 崇志

徳永 崇志

現役の就労継続支援B型事業所運営者

埼玉県志木市で実際にB型事業所を運営しています。

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