送迎加算とは
就労継続支援B型の単位数と
(Ⅰ)(Ⅱ)の要件を整理する
就労継続支援B型の送迎加算は、送迎加算(Ⅰ)と送迎加算(Ⅱ)の2区分です。単位数は片道につき、(Ⅰ)が21単位、(Ⅱ)が10単位です。(Ⅰ)は「1回の送迎につき平均10人以上」と「週3回以上の送迎」の両方を満たす必要があります。定員20人未満の事業所は、平均的に定員の100分の50以上で足ります。(Ⅱ)は、この2つの条件のどちらか一方で算定できます。
対象から除かれる利用者は、当該事業所と同一敷地内にあり、又は隣接する指定障害者支援施設を利用する施設入所者です。同一敷地内の他事業所等との間の送迎を行った場合は、所定単位数の100分の70を算定します。この加算は自動算定されず、都道府県知事への届出が必要です。国、地方公共団体又はのぞみの園が設置する事業所は、原則として対象外です。
目次
送迎加算の区分と単位数
就労継続支援B型の送迎加算は、送迎加算(Ⅰ)と送迎加算(Ⅱ)の2区分です。単位数は片道につき、(Ⅰ)が21単位、(Ⅱ)が10単位です。
| 区分 | 単位数 | 算定単位 |
|---|---|---|
| 送迎加算(Ⅰ) | 21単位 | 片道につき |
| 送迎加算(Ⅱ) | 10単位 | 片道につき |
1日につきでも1回につきでもなく、片道の送迎ごとに算定します。確認できた範囲では、令和8年度改定でこの単位数に変更は見当たりません。
(Ⅰ)と(Ⅱ)を分ける要件
送迎加算(Ⅰ)は2つの条件を両方満たす必要があり、送迎加算(Ⅱ)はどちらか一方で足ります。
判定に使う条件は、次の2つです。
- 1回の送迎につき平均10人以上が利用(利用定員20人未満の事業所は、1回の送迎につき平均的に定員の100分の50以上)
- 週3回以上の送迎を実施
| 区分 | 平均10人以上 | 週3回以上 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 送迎加算(Ⅰ) | 必要 | 必要 | 両方を満たす(かつ) |
| 送迎加算(Ⅱ) | いずれか | いずれか | どちらか一方(または) |
(Ⅰ)は要件が重く、(Ⅱ)は要件が軽い代わりに単位数も低い構造です。**この2つの条件を取り違えないことが要点です。**判定は当該月において行います。居宅以外でも、事業所の最寄り駅や集合場所との間の送迎は対象になりますが、事前に利用者と合意のうえ特定の場所を定めておく必要があります。
算定できる送迎とできない送迎
対象から除かれる利用者と、単位数が所定単位数の100分の70になる場合があります。
対象から除かれるのは、当該事業所と同一敷地内にあり、又は隣接する指定障害者支援施設を利用する施設入所者です。それ以外の利用者への送迎は、原則として対象になります。
所定単位数の100分の70になる場合は、条文上2つに分かれています。
| 規定 | 内容 |
|---|---|
| 告示第14の14注2 | 別に厚生労働大臣が定める送迎を実施している場合 |
| 留意事項通知2の⑹の⑯㈤ | 同一敷地内の他の事業所等との間の送迎を行った場合 |
この2つは条文上、別の規定として書かれています。告示注2にいう「別に厚生労働大臣が定める送迎」が具体的にどのような送迎を指すかは、一次情報の確認範囲では特定できていません。
就労継続支援B型 加算の要件・単位数 早見表
この記事で扱う加算について、区分ごとの単位数と要件を1枚の表にまとめています。
資料を見る →委託・他事業所との同乗はどう扱うか
送迎を外部事業者へ委託しても、他事業所の利用者を同乗させても、条件を満たせば算定の対象になります。
扱いは次の3つに整理できます。
- 送迎業務の委託: 外部事業者への委託でも対象。ただし利用者へ直接、公共交通機関の利用に係る費用を給付する場合等は対象外
- 共同での委託: 複数の事業所が同じ交通事業者に共同で委託する場合も対象
- 他事業所の利用者の同乗: 送迎を行う事業所の従業者が相手事業所と雇用契約を締結すること、又は相手事業所から送迎を受託する委託契約を締結すること等を通じて、条件を事業所間で決めれば、両事業所とも算定可能
同乗させる場合は、費用負担や事故発生時の責任の所在を、事業所間で事前に明確にしておく必要があります。送迎範囲は利用者の利便性を損なわない範囲で、かつ各事業所の通常の事業実施地域の範囲内にとどめることも条件です。
自家用車の使用や自動車運転代行業者の利用が対象になるかどうかは、一次情報の確認範囲では特定できていません。
他のサービスとの違い(A型・生活介護)
送迎加算の単位数と基本ルールは、B型・A型・生活介護など多くのサービスで共通です。
| サービス | 単位数(片道) | 準用関係 |
|---|---|---|
| 就労継続支援B型 | 21単位/10単位 | 基本ルール㈠〜㈤を準用 |
| 就労継続支援A型 | 21単位/10単位 | 基本ルール㈠〜㈤を準用(A型固有の留意事項あり) |
| 生活介護 | 21単位/10単位 | 基本ルールそのもの |
| 自立訓練(機能訓練・生活訓練) | 21単位/10単位 | 基本ルール㈠〜㈤を準用 |
| 就労移行支援・就労選択支援 | 21単位/10単位 | 基本ルール㈠〜㈤を準用 |
| 短期入所 | 186単位(区分なし) | 独自ルール。基本ルールの準用ではない |
A型には、基本ルールの準用に加えて固有の留意事項があります。就労継続支援A型は、利用者と雇用契約を締結し、知識や能力向上のための訓練を行うサービスです。この点を踏まえ、送迎が利用者の自立能力の獲得を妨げないよう配慮することが必要です。送迎の必要性についても、地域の実情や障害特性等、個別の状況に応じて判断することが求められています。B型の項には、この追加の留意事項はありません。
短期入所だけは単位数・区分の立て付け自体が別です。(Ⅰ)(Ⅱ)の区分がなく、単一の186単位で、平均利用者数や週の送迎回数といった利用実績要件もありません。
参考として、児童発達支援・放課後等デイサービスの送迎加算は、算定構造上は次の単位数です。告示条文・留意事項通知の本文には確認範囲では到達できておらず、算定構造の資料と審議会資料にもとづく参考情報です。
| 区分 | 単位数 |
|---|---|
| 障害児(重症心身障害児・医療的ケア児を除く) | 片道54単位 |
| 重症心身障害児又は医療的ケア児 | +片道40単位 |
| 医療的ケア児(16点以上) | +片道80単位 |
届出と記録
送迎加算は自動算定されず、都道府県知事への届出が必要です。
告示は、別に厚生労働大臣が定める送迎を実施しているものとして、都道府県知事に対して障害保健福祉部長が定める様式による届出を行った事業所において算定できると定めています。具体的な届出様式や提出時期は、一次情報の確認範囲では特定できていません。
国、地方公共団体又はのぞみの園が設置する事業所は、原則としてこの加算の対象外です。地方自治法第244条の2第3項に基づく公の施設の管理委託が行われている場合は、この限りではありません。
配置や体制を見直す前に、次を確かめてください。
- 自事業所が届出を行っているか
- 送迎加算(Ⅰ)の要件(平均10人以上かつ週3回以上)を満たせるか、それとも(Ⅱ)の要件にとどまるか
- 対象から除外される利用者(同一敷地内・隣接施設の施設入所者)がいないか
- 委託や他事業所との同乗を行う場合、契約と費用負担・責任の所在を事前に明確にしているか
判定は当該月の実績で行われます。月末にまとめて集計すると、要件を割り込んでいたことに気づくのが遅れます。送迎のたびに乗車人数を記録し、週ごとの実施回数と合計人数を積み上げておくと、月の途中で見通しを立てられます。
送迎加算(Ⅰ)は、平均10人以上と週3回以上の両方を満たす必要があります。(Ⅱ)は、どちらか一方で足ります。月の後半で平均人数が10人を割り込みそうな場合でも、週3回以上さえ維持できていれば、その月は(Ⅱ)への切り替えが可能です。
定員20人未満の事業所は、判定の基準が「平均10人以上」ではなく「定員の100分の50以上」に変わります。どちらの基準に当たるかを、月ごとに追う数値として先に固定しておくと、計算のずれを防げます。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
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- 単位数
- 送迎加算(Ⅰ)21単位・送迎加算(Ⅱ)10単位(いずれも片道につき、令和8年6月1日時点)
- (Ⅰ)の要件
- 当該月において「1回の送迎につき平均10人以上(利用定員20人未満の事業所は平均的に定員の100分の50以上)」かつ「週3回以上の送迎」の両方
- (Ⅱ)の要件
- 当該月において上記2条件のいずれか一方
- 所定単位数の100分の70になる場合
- ①別に厚生労働大臣が定める送迎を実施している場合(告示注2)、②同一敷地内の他事業所等との間の送迎を行った場合(留意事項通知㈤)。条文上は別の規定
- 対象から除かれる利用者
- 当該事業所と同一敷地内にあり、又は隣接する指定障害者支援施設を利用する施設入所者
- 対象外の事業所
- 国、地方公共団体又はのぞみの園が設置する事業所(地方自治法第244条の2第3項の管理委託が行われている場合を除く)
- 届出
- 都道府県知事に対して、障害保健福祉部長が定める様式による届出が必要
- 他サービスとの比較
- 就労継続支援A型・生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労選択支援も同じ片道21単位/10単位の基本ルールを準用。短期入所は186単位・区分なしの別ルール
事業所数も定員も、都道府県でかなり違います。全国の就労継続支援B型は20,783事業所で、前回の公表から+874事業所でした(WAM NET 2026年3月31日時点)。自分の県の事業所数・定員・平均工賃は都道府県別データで確認できます。
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所在地をもとに、周辺人口・障害福祉事業所数・紹介元になる相談支援事業所の数などを簡易集計します。これから開設する方には出せる場所と参入余地を、すでに運営している方には商圏内の競合と紹介元の分布を、目的にあわせて整理します。
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